遺産分割協議

遺産分割とは、相続人間の協議によって、被相続人(亡くなった方)が残した財産を、どのように分けるか決定することをいいます。

相続が開始すると、被相続人(亡くなった人)の財産は、各相続人に相続されます。 
それらの財産はいったん相続人の全員共有財産となります。
そのままでは各相続人の単独所有とならないため、相続人の間で遺産分割を行うことになります。

遺産分割に関する法律には、細かい規定などはほとんどなく、各遺産と各相続人の事情を考慮して自由に出来ます。しかし、遺産の内容も各人の事情も千差万別なので、遺産分割がこじれると、相続人間で泥沼の紛争へと発展することもしばしば見られます。そのような自体は出来ることなら避けたいものです。

ここでは、上手な遺産分割協議の進め方や、トラブルにならない遺産分割の注意点などについて詳しくご説明します。 

遺産分割協議の心構えと注意点

長年、相続の現場にいますが、是非、皆様には円満相続を目指して欲しいと強く思います。
そのためには、各相続人が譲歩するのは不可欠です。

日本の法律では、法定相続分という権利が法律上認められています。しかし、各相続人の法定相続分に相応するような義務までは定められていません。
一見平等のようで不平等な制度です。
この不平等を是正するために、遺言という制度が定められています。

有効な遺言を準備していない場合は、各相続人が法定相続分に拘束されてしまいます。
しかし、各相続人が法定相続分に固執すればする程、争いは激しくなっていきます。
通常、法定相続分では割り切れないような負担や義務というものがある、という事を忘れずに、冷静に話し合いをして頂きたいと思います。

一旦、相続が争続になってしまった場合は、莫大な時間と労力とお金が必要で、しかも、親族関係は断絶してしまう事がほとんどです。

是非、円満相続を目指して下さい。

【遺言がある場合の注意点】
遺言がある場合には、遺産の相続方法は遺言どおりになされるのが基本(これを「指定分割」といいます)ですが、多くの場合には、特に自筆証書遺言の場合には、相続分(割合)の指定があるだけのものであったり、相続財産の一部の取り扱いに関するものだったりすることが多いのも実情です。

そのような場合には、やはり遺産の承継や残余財産の承継について遺産分割協議をする必要があります。遺産分割には、上記の指定分割以外にもいくつかの分割方法があります。 

不動産の遺産分割の仕方

不動産には土地と建物があります。相続が開始すると不動産を含め、遺産の全ては一旦相続人全員の共有となります。これを遺産分割前の共有といいます。それ以降は、特別な事情以外は遺産分割協議をもって、その不動産を承継した人が登記を行うことが一般的です。もちろん、不動産を共有する場合には共有登記も可能です。

多くの場合、遺産の中で大きな割合を占めるのは不動産です。したがって、不動産の評価額は非常に大きな問題なのです。

通常、相続税については税理士が算定する場合が多いですが、なかには、相続税申告の経験が少ない税理士もいるので注意が必要です。相続財産に不動産が多く含まれていたり、高額な不動産が含まれたりする場合には、相続税に精通した税理士などの専門家に相談されることをお勧めいたします。

もちろん、当事務所では、相続税申告に精通した税理士との連携関係をとっており、皆さまの相続税に関するご相談にも対応できるような体制をとっておりますので、安心してご相談下さい。

預金や賃金、生命保険金、借金の遺産分割の仕方

銀行預金や賃金などを金銭債権といいます。

法律的には、金銭債権は基本的に数字で割り切れるもの(可分債権)なので、相続分が決まっている場合には単純に割り切ればよく、分割協議の手続きをすることは不要です。しかし、現実的には、遺産分割協議を経なければ、それらを相続する事はできません。

具体的には、銀行などの金融機関には、相続があった場合の各手続書類を提出しなければ、預金を引き出すことが出来ません。これは、一部の相続人が許可なく預金を引き出したりすることを防止するためです。また、このように凍結された預貯金の払い戻しができるようにするための手続きは、遺産分割が行われる前か、行われた後かによって手続きが異なります。

生命保険金の相続の仕方

生命保険に加入し、被保険者が死亡すれば、契約により保険金の支払いが行われます。生命保険金については、その受取人がどのように指定されているのかで分けて考える必要があります。

被相続人が保険金受取人であれば、その保険契約上の権利は被相続人の財産です。保険金請求権は遺産となり、債権として遺産分割の対象となります。  

遺産分割協議書の作成

遺産分割の話し合いがつけば遺産分割協議書を作成するのが一般的です。
遺産分割協議書を作成していなければ、相続により不動産を取得した人は名義変更を登記することは出来ません。また、被相続人の預貯金を払戻す場合にも、遺産分割協議書が必要になる場合があります。
この「遺産分割協議書」には通常相続人全員の実印を押印し、印鑑証明書を添付します。「遺産分割協議書」がなければ、基本的には相続による不動産などの所有権の移転登記をすることができません。

遺産分割協議には定型の方式があるわけではありません。
しかし、その内容に関しては、不動産登記の場面や預貯金の解約の場面で厳格に審査されます
場合によっては、一部記載が不適当(記載漏れ、記載ミス)な場合、それぞれの手続きができません。
苦労して、相続人の署名押印を揃えたにもかかわらず、手続きが出来なければ意味がありません。
遺産分割協議書を作成する際には是非専門家にご相談下さい。
インターネットを検索すれば、たくさんのひな形を見る事は出来ますが、実務に通用するかどうか非常に疑問です。
特に、相続関係が複雑であれば慎重に対処したいものです。


相続、遺言、不動産登記でお困りの方は、梅谷事務所にご相談下さい! 初回専用 0120-555-406