個人事業で建設業をしていた父が亡くなりました。許可をそのまま引き継げますか?

相談内容

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「父は個人事業主として許可を取って建設業を行っていましたが、亡くなりました。父の許可を引き継いで自分が跡を継ぎたいのですが、可能でしょうか?

結果

個人事業主の許可は、たとえ親族であっても引き継ぐことはできないので、息子様の名前で新たに許可を取りました。

コメント

建設業許可を取ることができるのは、法人と個人の名前です。
そして、登録している経営業務管理責任者(以下「経管」)や専任技術者が亡くなった場合、法人の場合には他の方の名前で登録し直せば、引き続き許可を継続できます。
これは、許可を法人の名前で取っており、経管や専任技術者がいなくなっても法人自体は存在しているからです。
しかし、個人の場合には、事業主の方の名前で許可を取っています。そして事業主の方が経管や専任技術者となっているので、その方が亡くなれば当然経管や専任技術者もいなくなってしまい、許可を得ていた個人自体がいなくなってしまうため、廃業することになります。

ですので、たとえ事業主の方とそのご家族の方が一緒に建設業をしていたとしても、ご家族の方が許可をそのまま引き継ぐことはできず、新たに自分の名前で許可を取得する必要があります。

その場合でも、簡単に許可を取得できるわけではありません。
具体的には、経管になる要件を充たすためには、経営に携わっていた経験があることを証明しなければなりません。
今回の事例のように、親と一緒に働いていた場合には、その証明方法が2つあります。
一つは、親の確定申告書に「事業専従者」として自分の名前が載っていることです。その確定申告書を6年分集めることで経営を補佐していた経験を証明することができます。
もう一つは、事前に後継者の方を個人事業の「支配人」として登記するというものです。この登記されている期間が5年以上あれば、経営経験が認められます。

また、同じく専任技術者についても、資格や実務経験が必要になってきます。

今回の相談者様は、お父様の確定申告書に「事業専従者」としてご自身の名前が載っていたので、経営の補佐経験を証明することができました。

個人事業主の方が将来的にご家族に建設業許可を取得している仕事を引き継がせたい場合、そのまま引き継がせることはできませんが、確定申告書にしっかり「事業専従者」として名前を載せておくことや、「支配人」として登記することで、ご家族がご自身の名前で許可を取得し、正式ではありませんが実質的には引き継がせることが可能です。
それ以外には、法人化することも一つの手です。

将来を見越して、スムーズな代替わりができる対策を立てていくことが重要です。

相続、遺言、不動産登記でお困りの方は、梅谷事務所にご相談下さい! 初回専用 0120-555-406