相続の基礎知識
相続問題は、誰もがぶつかる可能性のある大きな問題です。
親が亡くなり、相続が発生するというケースが最も多いでしょう。
しかし、相続を一生のうちに何度も経験している方というのは非常に少なく、相続に対する知識も乏しいのが一般的です。
相続が発生した場合には、家族だけではなく、親戚などを含めた人間がその財産を得ることが出来るチャンスを迎えます(そうでない場合もあります)。
その結果、親族間で骨肉の争いに発展してしまうケースを、我々専門家は多く見てきました。
相続は、相続人、相続財産とその評価、分割方法、税金問題、相続人間の交際、葬祭など、様々な要素が絡み合うので、手続きが非常に複雑になります。
そして、相続は大きな財産を扱うだけに手際よく収めるのは非常に難しく、少しの間違いでトラブルに発展してしまいます。
トラブルを未然に防いだり、トラブル解決のためには専門的な知識や第三者的な視点が必要となるのです。
当サイトでは、相続が、いわゆる「争続」にならないために知っておくべき相続知識や正しい遺言の書き方などを出来るだけ分かりやすく解説しています。
家族にとって大切な財産を守るために、余計な争いやトラブルを防ぐための知恵、あるいは起きてしまったトラブルを上手に解消するための解決方法をお伝えします。
相続の対象となる財産は?
一言に「相続財産」といっても、現金や預貯金、株券、不動産などの積極財産(プラスの財産)だけではありません。借金や売掛金、保証債務などの消極財産(マイナスの財産)もあり、これらも相続することが原則です。
また、全てが明確に残されていれば良いのですが、そもそもその所在が明らかでないものを多数あります。
その為には、相続財産にはどのようなものがあるのか、その評価はどの程度か(保有している土地がいくらか、など)、負債はないかなどの調査が欠かせません。
単純承認・限定承認・相続放棄
相続人は、被相続人(亡くなれた方)が残した相続財産を、どのように相続するか選択する事ができます。
選択方法は、以下の単純承認・限定承認・相続放棄の3種類です。
3種類の手続きについて、詳細は「相続方法の決定」をご覧下さい。
限定承認について、詳細は「限定承認とその手続き」をご覧下さい。
相続放棄について、詳細は「相続放棄とは」をご覧下さい。
遺言
生前であれば、自分の所有している財産は自由に処分することが出来るものですが、もちろん、自らの死後、自ら財産を処分することは出来ません。
自分の死後に所有財産をどのように処分するかは「遺言」を書き残すことで決定・実現させることが出来ます。
遺言について、詳細は「遺言書作成」をご覧下さい。
遺産分割協
全ての方が遺言を書き残しているわけではなく、むしろその様な方は少ないのが現状でしょう。
それでは、遺言が残っていない場合の被相続人(亡くなった方)の財産はどのように処分されるのでしょうか。
原則、法律で定められた相続人(法定相続人)が、法律で定められた取り分(法定相続分)で相続財産を分け合います。
ただ、現実には、法定相続分で分け合われる事はほとんどありません。
この時点で、相続人間で相続分の話し合い、つまり「遺産分割」が行われます。
この遺産分割で家族間・親族間で相続財産を分けることになるために、少しでも財産を得ようと(もしくは回避しようと)、様々なトラブルになるのです。
詳しくは、「遺産分割協議」をご覧下さい。