Case
事例
先日、銀行から亡くなった父に債務がある旨の連絡がありました。
他の金融機関や消費者金融などにも借金がないか心配です。
債務調査を行い、他にも多額の借金があれば相続放棄をしようと思いますが、相続を承認するにせよ放棄するにせよ、どのようなリスク等があるのか全く分かりません。
どういった選択をすればいいでしょうか?
結果
相続することにし、債務(借金)を支払う事にしました。
コメント
依頼者の方は、亡くなったお父様の債務の詳細を全く把握されていませんでしたので、まず「JICC、CIC,全銀協」3つの信用情報機関に債務の照会をかけました。
上記3つの信用情報機関に照会をかける事によって、どこに債務があるか、債務額がどれくらいかなどの情報を取得することができます。
調査の結果、銀行を含む2社に債務があることが判明しました。
依頼者の方は、多額の債務があれば相続放棄しようと考えてましたが、2社の合計額がそんなに大きい額ではなかったため、支払うことにしました。
依頼者の方が、支払いを決めた理由としては、自身が放棄した場合、次順位の相続人に連絡がいき、その事実を知られ、あまり関係性の良くない親族とトラブルになることを避けたいという気持ちと
借りたお金は返さないとというご自身の中の信念を貫きたいという気持ちがあったためです。
債務を承認する場合のリスクは、新たな借金が出てきたとしても、相続放棄することができなくなります。
信用情報機関に登録していない債権者(ex,個人間での借金など)がいた場合、その分の債務も支払わないといけないといった事があります。
ですので、相続する場合は、こういったリスクも含めて、検討する必要があります。
結果的に今回は相続を承認されましたが、債務の額、相続人間の関係性など、様々な事を加味した上で判断しなければなりません。
ですので、生前から家族間でコミュニケーションをしっかり取って、債務も含めた財産状況をお互いが把握する事で、様々な問題は解消されることになるかと存じます。
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