Seminar
令和7年6月3日、高砂市役所新入職員を対象とした福祉研修にて、「成年後見制度の基礎知識」について講師を務めました。本講義では、地域福祉の基盤となる法的支援制度として、成年後見制度の目的や仕組み、実務での活用場面について解説しました。
◆講義内容
1.成年後見制度の概要
判断能力が不十分な高齢者や障害者を法律的に支える制度として、成年後見制度の基本的な構造(法定後見・任意後見)について紹介しました。
2.制度の種類と違い
・後見、保佐、補助の違い
・各制度における支援内容や対象者の具体例
・任意後見制度の意義と利用方法
3.申立てから利用までの流れ
家庭裁判所への申立て手続き、医師の診断書、後見人の選任、実際の支援の進め方など、行政職員として理解すべき実務の流れをわかりやすく説明しました。
4.市民対応に活かす視点
制度を必要とする方が窓口に来られた際、どう声をかけ、どのような支援につなげるかを考える時間も設けました。職員としての接遇や制度紹介の工夫についても触れました。
新入職員の皆様は制度の仕組みに強い関心を持ち、質疑応答では積極的な意見交換が行われました。制度の理解は、今後市民に寄り添った支援を行う上で重要な土台となると確信しております。
【日 時】令和7年6月3日(火)9:00~10:20
【場 所】高砂市役所分庁舎1階大会議室1・2
【参加者】30名
【講 師】代表司法書士・梅谷正太
◆講師プロフィール/1978年兵庫県高砂市生まれ、岡山大学法学部法学科卒業。「法務・会計 梅谷事務所」代表司法書士。その他、行政書士および家族信託専門士の資格を持つ。船井総研主催「成年後見部門大賞」「新規取組大賞」受賞。事務所代表を務めながら、法務に関わるセミナーを年に10回以上開催する。