Case
事例
先日、父が亡くなりました。
父には、妹が一人いますが、3年前に亡くなっています。
現在、父と父の妹の共有名義の不動産と父名義の預貯金の相続手続きができておりません。
その手続きをお願いしたいのですが。
結果
共有名義の不動産の名義変更及び預貯金の解約手続きを行いました。
コメント
依頼者(亡父の長男)は、関東在住の方でした。今回の新型コロナウィルスの影響で、実家がある兵庫県まで中々来ることができず、困ってらっしゃったそうです。
今回、依頼者の父及び父の妹が、持分2分の1ずつ所有する不動産の相続登記及び父の預貯金の相続手続きのご依頼をいただきました。
父の妹は、3年前にお亡くなりになられています。
依頼者の方によると、父の妹から父への不動産の名義変更をしないといけないという話を家族内でしているうちに、お父様が体調を崩され、そのまま手続きは止まっていたそうです。
依頼者の方に、お二人の相続関係をお伺いしたところ、
・父と父の妹は2人兄妹、他に兄弟姉妹はいない
・父の相続人は依頼者の方のみ
とのことでした。
そこで、相続人を確定させるため、まずは戸籍の収集を行いました。
戸籍収集の結果、父の妹の相続人と父の相続人は、依頼者の方のみということが判明しました。
なぜ、父の妹の相続人が依頼者の方のみになるのかにつきましては、以下のとおりです。
・父の妹には、配偶者がいない。
・相続の第1順位に該当する、子、孫など(直径卑属)がいない。
・相続の第2順位に該当する、父母・祖父母(直系尊属)は既に亡くなっている。
・相続の第3順位に該当する、兄弟姉妹として、依頼者の父がいる。
・依頼者の父は亡くなっているので、依頼者が相続人となる(数次相続)。
数次相続とは、被相続人の死亡により相続が開始したが、その相続手続きをしないうちに相続人が死亡し、第2、第3の相続が開始した状態をいいます。
今回のケースでは、いずれの相続についても相続人が1名しかいなかったため、遺産分割協議をする必要はありませんでした。
ですので、不動産登記についても、預貯金の解約手続きについても、遺産分割協議書を作成し、関係各所に提出する必要がありませんでした。こういったケースは、あまりないかと存じます。
通常、こういった数次相続が発生するケースにおいては、相続人の数が膨大になる可能性があります。
ですので、数次相続にならないよう、相続が発生する度に、速やかに相続手続きをされることをおすすめいたします。
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